銀鈴会は喉頭を摘出した方に発声を指導し、社会復帰を促進しています。

平成22年度の遠隔地研修会は日本財団の助成を受け予定通り終了致しました。


平成22年度遠隔地巡回指導実施報告

平成22年度の遠隔地研修会は、日本財団の助成を受け福井県喉友会、奈良県交声会、香川県喉友会の3ヶ所を予定通り終了致しました。
 喉頭摘出者が声帯を失い、新たな声を取得出来るか否かは、術後の人生を如何に実りある有意義な生活設計が構築出来るか否かの岐路に立たされます。我々は先輩が大変な努力の結果構築された食道発声指導を受け充実した日々を過ごしています。遠隔地の巡回研修会は、諸般の事情で発声指導が受けられない方々や、EL発声の方が新たに食道発声にチャレンジする等、各会の会員さんに刺激を与えることが銀鈴会の狙いです。常に会の組織の枠を越えた交流等から情報を交換し最新の実技指導等を共有化し、各会の指導技術が向上して行く事は素晴らしいことです。時折、食道発声は難しいからEL発声を勧める、食道再建の方には食道発声が出来ない等、過去の遺物的なお話を聞くことも有ります。
 現在は食道再建者でも大変素晴らしい食道発声をされる方が少なく有りません。食道発声は難解な発声方法では無いのです。術後早期に食道発声指導を行う会に入会さえすれば個人差は有りますが多くの方々が第二の音声を取得可能な状況になってきました。
 今回の遠隔地巡回研修会で訪問指導を受けた会に入会する方が適切な説明や指導を受け、一日も早く社会復帰が出来るようになれば幸いです。
 遠隔地研修会の後、どのような変化があったのかそれぞれの会の会長さんから感想をお寄せ頂きました。

福井県喉友会

  1. 派遣指導員
    4名(新美典子、斉藤康夫、西村いつ子、潮田勝義)
  2. 開催時期
    2010年10月27日~30日
  3. 開催場所
    ホテルフジタ福井
  4. 参加者
    笠嶋会長、延受講者67名

◆ 遠隔地巡回研修を振り返って

福井県喉友会 笠嶋 國昭

 地方の喉友会として、大勢での県外研修参加も困難な状況から、今回遠隔地巡回研修を希望致しました。銀鈴会では、どのような発声練習をされているのか、原音が出て平行線上の新人会員をどのように指導したらよいか、長時間強行な練習をしても体は大丈夫なのかなど、悩んでおりました。
 食道発声の上手な講師たちを実際に見てもらい、刺激と希望をもってほしかったのです。
 3日間の対面指導を受け、新人会員のほとんどが見違えるように上達し、会員達みんなが積極的に練習するようになり、顔の表情も違って見えたことを嬉しく思いました。
 原音発声を繰り返し練習すること、誤発声や雑音発声の直し方を実演していただき、その対策が理解できました。今後の教室に活かしたいと思います。合同参加された石川喉友会のご協力もあり、意義のある研修となったこと、本当に有り難うございました。

奈良県交声会

  1. 派遣指導員
    3名(新美典子、秋元洋一、鈴木正子)
  2. 開催時期
    2010年11月15日~18日
  3. 開催場所
    猿沢荘
  4. 参 加 者
    池渕会長、延受講者45名

 ◆ 遠隔地巡回研修会実施を受けて

奈良県交声会会長 池渕 光

 昨年平城遷都1300年祭で賑わう奈良の地で遠隔地巡回研修会を開催していただき、奈良交声会としては初めての会合で、今までとは違った個人個人に適した指導法で、新しい試みを教えていただき感謝致しております。受講後の会員1人1人がめざましい成果をあげ、希望の灯を一層燃やすため、日夜自己訓練に励んでいる様子を聞き、喜んでおります。自分に適した食道発声法を研修会で会得したことが大きな自信となり益々練習にも熱が入っており、遠隔地巡回研修会を実施していただいて本当に効果があったと喜んでおります。又我々指導員もその場での指導法を教えていただいたことを、各病院教室で充分とはいかないまでも指導にあたり会員が一人でも多く、一日も早く成果を出せるようにと頑張っております。最後に銀鈴会指導員の皆様にはご多忙中3日間ご指導いただき奈良交声会会員一同厚く御礼申し上げます。
 講師の先生方に心から感謝申し上げます。

香川県喉友会

  1. 派遣指導員
    3名(秋元洋一、矢代三江、木村孝)
  2. 開催時期
    2011年1月25日~28日
  3. 開催場所
    社会福祉総合センター
  4. 参 加 者
    三宅会長、延受講者92名

◆ 遠隔地巡回研修会を実施して

香川県喉友会会長 三宅 洋

 香川県喉友会は指導者が10名です。食道発声指導者は5名です。銀鈴会のように指導システムも確立されておらず、自分の経験から考え出された指導法で教えているのが現状です。うまく声を取り戻せる場合も、どうしても声を取り戻せない場合もあります。それが果たして、どこに原因があるかは分からないままです。
 この度の遠隔地巡回研修会に参加し、秋元先生、矢代先生、木村先生の3泊4日の指導を実際に見せていただきました。クラスによって、個人によって指導方法が違っていました。そして「どうしてもこの方に食道発声を習得し、話ができるようになっていただくのだ。」という情熱と迫力を感じました。
 食道発声習得のため参加した方も、指導者として参加した方も、参加して良かったという喜びと満足感を持てた研修会でした。そして、これからの発声教室がどうあるべきかが分かり、やる気が湧いてくる研修会でした。